
ロードバイクのはじめの一台に何を購入すべきか? カーボンかアルミかで迷っている人は多いでしょう。しかし、10年以上も自転車を趣味としている私は言いたい。「クロモリロードバイクを選んどけ」と。
カーボンやアルミに比べると重い。売ってるところが少なく現物に触れることがでないなど、購入をためらうポイントはいくつかありますが、それでも購入を検討するに値する魅力が多分にあります。
そこで、ロードバイクを購入したいと考えているみなさんに向け、自転車歴15年以上の私がクロモリロードバイクの良いところを5つ紹介します。
是非、クロモリロードバイクを購入候補のひとつに加えてみてください。
見た目がカッコいい

フレームのパイプが細くてフォルムが綺麗に見えるため、ロードバイクの見た目がカッコよく感じられます。細身の人がカッコよく見えるのと、一緒の理由かもしれません。
個人的には、トップチューブが地面と水平になった”ホリゾンタル”のフレームが、クロモリロードバイクの中で特に美しく感じます。
写真を趣味にしている人なら共感してもらえると思いますが、被写体が傾いて水平の取れていない写真は見ていて不快感や違和感を覚えます。どんなに美しい風景を撮影した写真でも、水平が取れていないだけで、その景色の美しさが損なわれてしまうのです。上手に写真を撮るには水平を意識しなければなりません。
つまり、ホリゾンタルフレームのクロモリロードバイクも写真と同じように、フレームの一部が水平を保っていることでフォルムの美しさが損なわれず、見た目の優美さを保っているのではないかと私は思うのです。
私服で乗っても違和感なし
クロモリロードバイクは私服との相性がバッチリです。私はよくデニムを履いて街中を乗っています。とにかく何を着ていても相性がいいので、スーツを着ての通勤やデニム&Tシャツでの買い物など、どんなシーンでも順応してくれます。
最先端のカーボンやアルミを用いたフレームが太いロードバイクでは、こうはいきません。たまに私服で乗っている人を見かけますが、スポーツらしくないファッションとスポーティなフレームが喧嘩していて、違和感を感じてしまいます。太いフレームのロードバイクは、サイクルジャケットやレーシングパンツ、サイクルシューズを身につけて乗らないとさまにならないですね。
さまざまな理由でロードバイクに乗る人ことを辞める人は少なくありません。仮に自転車に飽きてサイクルジャージやシューズなどを捨てたとしても、クロモリロードバイクは手放さないでください。どんな服装にも相性がいいので、通勤や買い物用の乗り物として、所有者の生活に寄り添ってくれるはずです。
フレームが丈夫で修理もできる
同じ自転車に15年も問題なく乗れており、フレームの丈夫さは身に染みて感じています。加えて特筆すべき点は修理のしやすさです。
ロードバイクに乗っていると、いつの間にかフレームが破損することがあります。そんな時に強いのがクロモリロードバイク。少しのへこみであれば、パテ埋めなどの方法で修理できますし、パイプが1本ダメになっても、ダメになったパイプを交換できてしまいます。実際、私もフレームをへこませてしまったことがあり、修理してもらった経験があります。
カーボンロードバイクだと、フレームが破損したらアウトです。修理しながら長い間乗れるクロモリロードバイクはコスパ最強です。
自分にぴったりな一台が見つかる
見た目やサイズがぴったりの自分好みのロードバイクを見つけるのは、なかなかどうして骨の折れる作業だと思います。クロモリロードバイクであれば、日本中にたくさんのフレームビルダーがいるので、オーダーすれば自分好みの一台が簡単に手に入ってしまいます。
個人的には「CHERUBIM」や「NAKAGAWA」のクロモリロードバイクに憧れますね。
再塗装が容易にできる

長い間同じロードバイクに乗っていると、フレームのデザインに飽きることがあります。そんなときにおすすめなのがフレームの再塗装です。今までと別のカラーに塗りなおせば、新しいロードバイクを購入したかのように錯覚し高揚感を覚えるはずです。新たな気持ちで自分のロードバイクを愛することができます。
カーボンフレームの場合、サンドペーパーなどで塗装の剥離を行うため、再塗装は手間がかかります。一方、クロモリのフレームなら剥離剤で一気に塗装の剥離ができてしまうので、再塗装が容易に行えます。技術的なハードルが低くく手軽に商売にできることからも、再塗装のサービスを展開している店は多いように感じます。ネットで検索すれば、クロモリフレームの再塗装サービスを見つけることができます。

ちなみに私の愛車は2回、再塗装を行っています。1度目の再塗装のときは自分でパーツの取り外しと組み立てを自分で行ったので、4万円もかかっていなかったと思います。2度目の再塗装のときはコンポーネントの入れ替え(旧105→新105)も同時に行ったので、コンポーネントの費用+分解組み立て工賃+塗装費で11万円くらいかかりました。
まとめ
クロモリロードバイクは重いです。カーボンやアルミフレームの軽量なロードバイクに乗っている人を見ると、たまに羨ましく感じてしまうことはあります。ですが、重い=丈夫ということもまた事実。何年も自分に寄り添ってくれる丈夫な自転車なのです。
私はこのクロモリロードバイクに15年乗り続けています。日産のシーマに30年以上乗り続けている女優・伊藤かずえ氏のシーマ愛に負けないくらい、自分のクロモリロードバイクに対する愛は深いと自負しています。
末永く愛することのできるロードバイク。みなさんも購入してみてはいかがでしょうか。