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文章を書く技術が高まる書籍

言葉で自分の考えを表現するのは得意だけど、文章を書くことが苦手。そんな人は多いはず。それもそのはず、学校教育ではほとんど文章を書く勉強というのは行っていないから。

文章を書く技術を高めるには、自発的能動的に学ばなければなりません。

手っ取り早い方法は本を読むことです。

元編集者である私も数多くの書籍を読んで文章力を磨いてきました。

そこで、私が今まで読んできた本のなかから”実際に文章を書く技術を向上させてくれた”書籍を紹介します。

文章を書くことに苦手意識を持っている方からプロとして文章を書いている方まで、幅広く満足してもらえるラインナップだと思います。今回紹介する5冊をじっくり読めば、きっと文章を書く技術が向上するはずです。

目次

文章を書く技術が高まる書籍

 「くわしい国文法 中学1~3年」

 「文章は接続詞で決まる」

 「論理トレーニング101題」

 「よくわかる文章表現の技術〈1〉表現・表記編」

 「文章力の基本」

巧みな文章を書く作家

文章力を磨く方法

文章表現を豊かにする書籍

まとめ

文章を書く技術が高まる書籍

くわしい国文法 中学1~3年

接続詞の種類や敬語の使い方。主部、修飾部、述部の並べる位置といった、あいまいだった基本的な国文法を復習できます。ページ下段には本文の解説や簡単な例題が設けられているなど、理解しやすく楽しく学べる工夫が随所になされています。

文章を書くうえで、最低限知っておいた方がいいことを身につけることができます。

その昔、「国文法の復習をしたいのですが・・・」と池袋のジュンク堂で尋ねたところ、店員さんに薦められたのがこの書籍。書籍の内容のすばらしさはもちろん、ジュンク堂の店員さんのセレクトの確かさに驚かされました。

文章は接続詞で決まる

接続詞の役割や使い方が学べるとともに、文章構造の大切さに気づくことができます。

接続詞を自在に使えるようになれば、文章を整理し、論理的に組み立てることも容易になります。

石黒圭氏の著書を読んだのは本書が初めてでした。目からウロコが落ちるとはこのことか!と初めておぼえる感覚に身が打ち震えました。その後、石黒圭氏の著書を読み漁るようになり、文章表現の幅を広げられました。

論理トレーニング101題

接続表現に対する感度チェックや論証の構造をとらえる設問などをとおし、論理的な思考を学ぶことができます。

文章構造についての理解が深まるとともに、説得力のある文章が書けるようになります。

余裕があれば『新版 論理トレーニング』も読んでみてはいかがでしょうか。

よくわかる文章表現の技術〈1〉表現・表記編

読点の打ち方、かなと漢字の使い分け、はなし言葉と書き言葉の区別、文の長さと読みやすさなど、いままで分かったフリして分かっていなかったことを学べます。

こちらも石黒圭氏の著書。「表現・表記編」のほか「文章構成編」「文法編」「発想編」「文体編」と販売されており、すべて読めば文章表現のレベルが上がります。ですがどれか一冊を選ぶとなれば「表現・表記編」をおすすめしたいです。

文章力の基本

話はひとつずつすませる。同じ言葉が出てきたらひとつにまとめるなど、実践的な文章表現のテクニックが学べます。

文章を書くときのルールが明文化されているので、手っ取り早く文章表現をレベルアップさせたい人におすすめです。

巧みな文章を書く作家

文章表現のレベルを上げるには、すばらしい文章にふれる機会を多く持たなければなりません。個人的に巧みな文章を書く作家として頭に浮かぶのは須賀敦子氏です。須賀敦子氏の書く文章は論理的で美しい。ぜひ、彼女の作品を何冊か読んで欲しいものです。

ヴェネツィアの宿」「ミラノ霧の風景」。このへんを読んで気に入ったら、その他の書籍にも手をのばしてください。

文章力を磨く方法

一番確かなのは書いたものを誰かに添削してもらうことです。自分が書いた文章というのは、なかなか客観的に見れないものです。その点、第三者なら自分と違った角度から文章を読むことができますから、自分では気づけなかった文章構成や表現のおかしなところを炙り出してくれます。

いまは添削サービスがあるので、利用するのもいいかもしれません。

第三者による添削がハードルが高いようでしたら、先ほど紹介した書籍を読んで文章をたくさん書く。これしかありませんね。

文章表現を豊かにする書籍

読書量が少ないと、文章表現の幅に広がりが出ません。そこでおすすめしたいのが「てにをは辞典」です。

この書籍は、ある言葉と親和性がいい言葉を探す”コロケーション辞典”です。

例えば、この辞典で「文章」という言葉をひきます。すると、「~が生きる」「~が滑る」「~が引き締まる」「~を味わう」「~を飾る」など、「文章」という言葉に親和性のある組み合わせがたくさん出てきます。

”この言葉を使いたいのだけど、その言葉の前や後にどんな言葉を組み合わせたらいいのか。”そんな迷いを解決してくれる便利な書籍です。

編集者時代、この辞典は常にデスクの上に置いてありました。

まとめ

文章の技術を磨くことはスポーツと似ているかもしれません。とにかく練習あるのみ。本を読んで得た知識を実践すれば、確実に力となってくれます。

文章を書く技術を身につければ、プレゼンの資料やブログの記事作成など、ビジネスやプライベートのさまざまな場面で役にたつはずです。

私も文章表現の技術を伸ばせたことによって、たくさんの恩恵を受けてきました。

みなさんも是非、文章表現の技術を身につけ、豊かな人生をおおくりください。