
社会人ともなると、朝礼やミーティング、祝いの席など様々なシーンでスピーチを求められることがあります。苦手意識を持っている人も多いでしょう。でもそんなのは当たり前。大多数の人がスピーチのやり方を習ったことが無いからです。話の組み立て方を解説し、スピーチのコツを解説します。
目次
1.話の組み立て方
・印象深かったエピソードを探す。
・エピソードから一番伝えたい事を抽出する。
・一番伝えたい事は一番はじめに。
2.まとめ
1.話の組み立て方
印象深かったエピソードを探す。
セレクトするのは実際自分が見聞き体験したエピソードが正解です。なぜなら、そこから導かれる結論は説得力が強いからです。「楽しい」「疑問に思った」「頭にきた」など、感情を揺さぶられたものを選びましょう。
エピソードから一番伝えたい事を抽出する。
なぜ「楽しい」「疑問に思った」「頭にきた」か、感情を揺さぶられた原因を考えます。
実際例で説明します。仕事先で聞いた会話です。
「いやー、いま仕事が忙しいんです。今度、温泉にいくために、今は余計に働いているんですよ」
「いいですね、温泉。どこに行くんですか?」
「草津です。1泊2日で行って、宿で1日中ゴロゴロするつもりです」
これを耳にした自分は「疑問に思い」ました。なぜ疑問に思ったか。それは「休むために忙しくしていた」からです。この矛盾に敏感にモヤモヤを感じずにいられませんでした。
次に聞き手に何を伝えたいかを考えます。この場合は「矛盾はやめましょう」ということです。
ただ、そのまま伝えると「自分が見聞き体験したエピソード」と離れてしまい、聞き手が感情移入できません。できるだけ、自分が見聞き体験したエピソードに沿って言い換えます。その方が聞き手にささります。
「日頃頑張っている自分へのご褒美のための温泉」それが矛盾を伴って与えられようとしていますから、この場合は「ご褒美は正しく与えましょう」と言い換えてみます。これが聞き手に一番伝えたいことになります。
一番伝えたい事は一番はじめに。
人は話を聞くとき、何の話をしているか頭に思い浮かべて聞きます。話のガイドが無いと、話しの内容が頭に入ってきません。なので、一番伝えたいことを話の冒頭で言いましょう。
また、一番最後にも一番伝えたいことをいってください。話の内容が、聞き手の印象に残りやすくなります。
話の流れは以下のようになります。
今日は「〇〇〇〇※一番伝えたいこと」という話をします。
先日「△△△△※エピソード」という事がありました。
私は「××××※感情の動き」と感じました。
だから、私は「〇〇〇〇※これからの行動」しようと思います。
今日は「〇〇〇〇※一番伝えたいこと」という話をしました。
実際に話を組み立ててみました。
こんにちは。山田太郎です。
今日は、仕事のご褒美はよく考えよう・・・という話をします。
先日、仕事先でビジネスマン2人がこんな会話をしていました。
「いやー、いま仕事が忙しいんです。今度、温泉にいくために、今は余計に働いているんですよ」
「いいですね、温泉。どこに行くんですか?」
「草津です。1泊2日で行って、宿で1日中ゴロゴロするつもりです」
などと、話をしていました。
温泉・・・いいなぁと、うらやましく思いました。
でも、しばらく考えてみると何かおかしいのです。
なぜなら、「暇を作るために忙しくしている」からです。
1ヶ月禁煙できたから、ご褒美に1本タバコを吸う。
5kg痩せたから、ご褒美に甘い物を食べる。
同じような滑稽さを感じました。
自分も、おかしなご褒美を、自分にあたえていないかな・・・
なんて考えさせられました。
来週の健康診断でいい結果が出た際のご褒美は、
ビールにステーキ・・・
なんてもの以外にしようと、
心に決めました。
今日は、
ご褒美はよく考えよう・・・という話をしました。
山田太郎でした。
ありがとうございました。
いかがでしょうか? うまく纏められたのではないでしょうか?
2.まとめ
私がこの話の組み立て方を身につけてから、スピーチで恥をかくなんてことは無くなりました。むしろ「スピーチ上手いね」などと褒められます。とは言え、私はコミュ障ですので実際にスピーチするときはガチガチに緊張してパーフェクトに話すことはできていません。にもかかわらず褒められるのは、話の組み立て方が上手にできているからです。
話すことが苦手だなと思う方は、話し方より先に話の組み立て方を練習してみてはいかがでしょうか?